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Gene Simmons

220px-Gene_Simmons_(album)_coverタイトル : GENE SIMMONS/ジーン・シモンズ
発売日 : 1978年9月18日(米)
レーベル : Casablanca(米)
プロデューサー : Gene Simmons、Sean Delaney
録音場所 :The Manor (Oxford ,England)、
Cherokee Studios (Los Angeles)、
Blue Rock Studio (New York)
録音年月 : 1978年4月~7月

参加ミュージシャン:
Neil Jason – bass
Elliot Randall – guitar
Allan Schwartzberg – drums
Sean Delaney – percussion, backing vocals
Ron Frangipane – symphonic arrangements and conductor of Members of the New York and Los Angeles Philharmonic Orchestras
Gordon Grody, Diva Gray, Kate Sagal, Franny Eisenberg, Carolyn Ray – backing vocals
Eric Troyer – piano and vocals on “RADIOACTIVE” & “LIVING IN SIN”
Steve Lacey – guitar on “RADIOACTIVE”
John Shane Howell – classical guitar, segue between “RADIOACTIVE” & “BURNING UP WITH FEVER”
Richard Gerstein – piano on “TRUE CONFESSIONS” & “ALWAYS NEAR YOU / NOWHERE TO HIDE”
Joe Perry – guitar on “RADIOACTIVE” & “TUNNEL OF LOVE”
Bob Seger – backing vocals on “RADIOACTIVE” & “LIVING IN SIN”
Rick Nielsen – guitar on “SEE YOU IN YOUR DREAMS”
Helen Reddy – background vocals on “TRUE CONFESSIONS”
Jeff “Skunk” Baxter – guitar on “BURNING UP WITH FEVER”, “SEE YOU TONIGHT”, “TUNNEL OF LOVE” & “MR. MAKE BELIEVE”
Donna Summer – background vocals on “BURNING UP WITH FEVER” & “TUNNEL OF LOVE”
Janis Ian – backing vocals on the “Prelude to RADIOACTIVE”
Cher – spoken word phone call on “LIVING IN SIN”
Mitch Weissman & Joe Pecorino (Beatlemania) – backing vocals on “MR. MAKE BELIEVE”, “SEE YOU TONIGHT” & “ALWAYS NEAR YOU / NOWHERE TO HIDE”
Michael Des Barres – background vocals on “SEE YOU IN YOUR DREAMS”
Ritchie Ranno – guitar on “TUNNEL OF LOVE”
The Citrus College Singers – chorus on “TRUE CONFESSIONS” & “ALWAYS NEAR YOU / NOWHERE TO HIDE”

1. RADIOACTIVE Simmons
2. BURNING UP WITH FEVER Simmons
3. SEE YOU TONIGHT Simmons
4. TUNNEL OF LOVE Simmons
5. TRUE CONFESSIONS Simmons
6. LIVING IN SIN Simmons, Sean Delaney, Howard Marks
7. ALWAYS NEAR YOU / NOWHERE TO HIDE Simmons
8. MAN OF 1,000 FACES Simmons
9. MR. MAKE BELIEVE Simmons
10. SEE YOU IN YOUR DREAMS Simmons
11. WHEN YOU WISH UPON A STAR Ned Washington, Leigh Harline

BILLBOARD誌:最高位22位 22週間チャートイン

シングル・カット:
“RADIOACTIVE” / “SEE YOU IN YOUR DREAMS” 1978年10月発売 BILLBOARD誌:最高位47位 18週間チャートイン

NOTES:
レコードには他の3人と同様にジグソー・ポスターがおまけで付いていた。これは4人のポスターを合わせると大きな KISS のポスターになるというもの。

リリース当時、4人のソロアルバム中でおそらくジーンのソロアルバムが最も酷評を受けたアルバムだろう。ジーンのファンからの意見を恐れずに言うと、やはり変わったアルバムだと言わざるを得ない。このアルバムにはあらゆるジャンルの曲が収められていて統一感がない。(バラエティに富むとの言い方もあるのはわかる)また、興味深いポイントであるが、ジーンはこのアルバムでいっさいベースを弾いていない。バンドのメンバーのソロアルバムで自身のパートを弾いていないアルバムなんてレアだ。とはいえ、ジーンのソロアルバムは彼のパーソナリティや音楽性がよく現れた、とても作りこまれたアルバムだ。

レコーディングは4月に開始されている。スタートはイギリス オックスフォードの The Manor という城だ。ジーンはそれまでに多くのデモ曲を録りためていたが、その中には KISS のテイストに合わないと思われるものが少なからず存在していた。それらの中からアルバム収録曲を選んでいた。

6月~7月になり、ニューヨークの Blue Rock Studios やロサンゼルスの Cherokee Studios に移動して録音されている。プロデューサーはジーン自身と KISS デビュー前からスタッフとして行動を共にしていた Sean Delaney だ。当初、Sean は、ピーターのソロアルバムへの参加の意向もあったが、結果的にはジーンのアルバムに参加し、アルバム制作に深く関わっている。(詳細はピーターのソロアルバムのページを参照してください)

Sean は当時、こう語っている。「あのアルバムの録音は正気の沙汰じゃなかったよ。あれだけの有名人が集まったらエゴのぶつかり合いになるから、それを抑えるのがたいへんだったんだ。レコーディングには Bob Seager も参加してくれたんだけど、Bob とは一緒に仕事をしたことがあったから仲が良かったんだ。僕は Bobに “そこはもっと黒人女性のように歌ってくれ” なんて無理な注文もしたんだよ。 Donna Summer が来た時も面白かったよ。彼女、スタジオに来たら僕の後ろに座って、マネージャーにドイツ語で話始めたんだ。実は僕は1年半くらいドイツに住んでいたことがあったから、Donna にドイツ語で ”ここにいる人は英語しか話せないんで、英語で話すようにしてくれませんか?” って言ったんだ。Donna はそれ聞いて死にそうになってたね。だって彼女ドイツ語で随分と酷い悪口を言ってたんだもの。Casablanca の中で彼女はディスコ・クイーンだったかもしれない。でも、KISS は Casablanca では KING だったんだよ。」

ソロアルバムの中でジーンは、ROCK AND ROLL OVER に収録されていた “SEE YOU IN YOUR DREAMS” を再録音している。同様に “LOVE’EM AND LEAVE’EM” と “LADIES ROOM” も録音されたらしい。どうやらジーンは、この3曲の KISS でのレコーディングに少なからず不満を持っていたらしい。

“MAN OF 1,000 FACES” は、1975年の DRESSED TO KILL 作成時には既に存在していた曲だ。この曲は ROCK AND ROLL OVER 作成時にも収録候補曲としてあがっていた。ただ、ソロアルバムに収録されたバージョンとは多少の違いがあった。オリジナルの “MAN OF 1,000 FACES” の歌詞は、”GOT LOVE FOR SALE”( LOVE GUN 収録) や “TUNNEL OF LOVE” にリサイクルされていた。この曲のクレジットには Joe Perry (Aerosmith)、Jeff “Skunk” Baxter (Steely Dan、Doobie Brothers)、Richie Ranno (Starz) がギタリストとしてクレジットされている。Richie Ranno は Sean Delaney の友人であり、Sean がレコーディングへの参加を要請している。タイトルの “MAN OF 1,000 FACES(1000の顔を持つ男)” は俳優ロン・チェイニーの呼び名として有名だった。ロンは秀逸なメイクアップと卓越した演技力でこの呼称を持っていたのだ。ジーンもこう話している「あぁ、最初はロンの事を曲にする予定だった。でも、進めていくうちに変わってきた。 ”誰でもいろいろな顔(表情)を持っている。2人として同じ人間はいないんだ。ステージ上のオレの顔は誰もが知っている。でも、それはオレにとってはある一つの顔でしかない。更にこのソロアルバムも、みんなが知らないオレの一面だ” という風にね。」

“WHEN YOU WISH UPON A STAR” は、ディズニー映画『ピノキオ』の主題歌だった。ジーンの幼い頃からのお気に入りだったそうだ。ジーンは語っている「アメリカへ来て間もない頃、まだ英語も心許ない頃にこの曲を聴いた。そんな自分でも、この曲の言っていることの正しさはよく理解できた。“誰でも欲しいものは手に入れられる。世界や人生は誰にも報いてくれるんだ。”」
録音を振り返り Sean が語っている「あの曲のボーカルは少し声がかすれてるだろ。だって、ジーンは歌いながら泣いてたんだ。僕は撮り直そうとは思わなかったよ。」

“TUNNEL OF LOVE” は、1977年初頭の KISSArmy の会報で LOVE GUN アルバムに収録予定の曲目として紹介されていた。この曲と “GOT LOVE FOR SALE” は、1977年の日本ツアー中に作曲されている。(ジーンのメモには3月23日と記載されていた)日本からの帰国後すぐにアレクッスとエディーの Van Halen 兄弟とデモを録音している。

“RADIOACTIVE” は、The Record Plant Studio で作曲されている。当初は、”Penny Arcade” とタイトルされ、自分自身ではなく他のアーティスト用に作られていた。(ポールが ”HARD LUCK WOMAN” を Rod Stewart に歌って貰うことをイメージして作られたのに似ている)ジーンは Jerry Lee Lewis をイメージしていたそうだ。一度、Bill Aucoin を通して Jerry Lee Lewis をプロデュースさせて欲しいと依頼をしたが、実現はしなかった。”RADIOACTIVE” では、Aerosmith の Joe Perry がギター・ソロを弾いている。他の参加者は、Eric Troyer (Piano)、Steve Lacey (Guitar) と Bob Seager だ。

アルバムにはセッション・ミュージシャンの Alan Schwartzberg (Drum) と Neil Jason (Bass) も参加している。Neil は、多くの有名アーティストの作品に参加している。Brecker Brothers、Diana Ross、Desmond Child & Rouge、Aldo Nova、Yoko Ono などのアーティストは日本でも馴染みのあるところだ。(Neil はピーターのソロ・アルバムでも “EASY THING”、”ROCK ME, BABY”、”I CAN’T STOP THE RAIN” でベースを弾いている。)また、ギタリストとして参加した Elliot Randall は、Stely Dann、Yoko Ono などの仕事をしているが、Sean Delaney がリリースしたアルバム Highway にも参加をしている。

Bob Seager は、自身のバンド Silver Bullet Band で、当時 KISS のオープニングのレギュラーとして活動していた関係でレコーディングに呼ばれている。アルバムでは、”RADIOACTIVE” と “LIVING IN SIN” でバックコーラスとして参加した。

Aerosmith のギタリスト Joe Perry とジーンは、1976年に “Mongoloid Man” という曲の録音で出会っている。(この曲がリリースされることはなかったのだが、どういう経緯で、誰のための録音だったのだろう…?)また、1974年頃に Aerosmith と KISS は、ともにライブを行うこともあった。

Cheap Trick のギタリスト Rick Nielson は、”SEE YOU IN YOUR DREAMS” でギター・ソロを聴かせてくれている。Cheap Trick も KISS のオープニング・アクトとしてよくステージをともにしていた。

Cher は、レコーディング参加時はまだジーンと恋人の関係ではなかった。”LIVING IN SIN” で、娘の Chastity と電話の声で参加している。その後、親交を深めたそうだ。

“MR. MAKE BELIEVE”、”SEE YOU TONIGHT”、”ALWAYS NEAR YOU / NOWHERE TO HIDE” の3曲には Beatlemania に在籍していた Mitch Weissman と Joe Pecorino が参加している。これらの曲は1970年頃には既に作曲されている、ジーンのデーモンとしてのイメージとはかけ離れた曲であり、まさにビートルズへの敬愛を表現している曲だと言える。(Beatlemania は名前が語るとおりにビートルズのトリビュート・バンドだ)Mitch Weissman と KISS の関係はこの時だけで終わってはいない、1980年代に入り、数曲をポール、ジーン、エリック・カーと作曲している。

 

1978年にジーンがソロ・アルバム販売のために行ったインストアイベントの様子

ソロ・アルバム用に作られたと思われるデモ録音

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