by Jendellian


The Cat Has 9 Lives
― GENE SIMMONS INTERVIEWS PETER CRISS ―

"GENE SIMMONS TONGUE"創刊第2号(2002年9月発行)より その4(ラスト)



GENE: 今日、ここに座ってるPeter Crissはいまでもオレたちが バンドを始めた時と同じPeter Crissなのかい?

PETER: ああ。オレは立ち直った気分だよ。オレは オマエが欲しているものと同じものを欲してるということに 限って言えば変わってないさ―つまり、名声を欲し、 その名声を愛し、今の自分が置かれている状況を愛してるって ことだけど。そして、一生懸命働いてるのさ…長年、 しゃかりきになってドラムを演ってきたからね。だが、人に 対する見方に関しては随分と変わったよ。オレはホントに 注意怠りなくやってる。自分の周りで何が起こっているか わかってるのさ。もやのかかった(混乱)状態でなんて 生きてられないよ。酔っ払っらうのなんてもはやイカしてる ようになんて見えやしないっていう段階、年齢に到達したって ことさ。ヤクでハイになるのも、もはや良くは思えないしね。 ある場所をぶち壊したりすることもそうさ。オレはこの部屋を 大切にするよ。ぶっ壊したりなんかしないさ。(そうするのは) 高くつきすぎるもの。

GENE: その「もや」は君に襲い掛かって捕らえちまったのかい、 それとも自らの選択でそうなったのかな?

PETER: その「もや」は完全にオレの心を捕らえちまった。 で、オレはそういう状態で暮らしてた。オレは人生一時は そういう風にあるべきもんだと思ってるんだ。そうすれば 自らを納得させることができるしね。さんざん無茶すれば、 どういうことが正しくて、やっても構わないかって、ちゃんと 物事を弁明することができるんだ。だから、もし今、オレが お前のテレビを投げ捨てちまったらどうなる?(弁償金額は) 3千ドルだよ−オレなら支払えるぜ。そんなの意味のないことだけどね。 昔のオレにとって意味のあることっていうのは 何かをぶち壊すしてやるぜ、ってことだったんだけど。 バイクを手に入れて木にぶちあてりゃ、お前はオレのこと なんかしら思うだろ。オレはもうお前や他の人の関心を引くために そんなことをしなくたっていいわけさ。

GENE: 君のニックネームはどういうものだったかね?

PETER: オレのニックネームだって?「不平不満野郎 (Moaner)」だろ、「不平家(the Complainer)」だろ、 「アヤトラ・クリスコーラ(Ayatollah Crisscola− 注:"アヤトラ"はイスラム教シーア派の高位指導者の尊称。 アヤトラ・ホメイニ(ホメイニ師)が有名ですよね…つまり "最高指導者"のような態度だということから来ている のでは?ちなみにクリスコーラはPeterが生まれた際の 本名です。ただし、後に書類上もPeter Crissに変更している とのこと) 」だろ、それに「スポイラー(the Spoiler)」さ。

GENE: 「スポイラー」ってのはどういうこと?

PETER: そうくるわけ?OK。オレの"ナニ"だよ。 デカいのさ。オレがお前に最初に会ったとき、なんて 言ったっけ?

GENE: 君はこう言ったんだ、「やあ、オレはピーター・クリスだ、 9インチ(注:約23センチ)の"ナニ"の持ち主さ。」って。

PETER: それはいまだに変わっちゃいないぜ、ありがたいことにな。

GENE: 人はオレたちは'80年代の始めから'95年までお互い 顔をあわせてなかったと思ってるわけだけど、(実際には) 会ってたんだっけ?

PETER: A&Mスタジオで 娘といるところをお前とPaulにばったり会ったんだよな。 オレはレコーディングした曲をとりにいくところだった。 ロサンゼルスでオレに成りすました野郎がでたのもその 頃だった。ヤツはオレの名前でデカいホテルにツケをためたり、 リムジンを借りたり、スタジオを借りたりしたんだ。で、 オレはそんなこと知りもしなかった。  そいつはロサンゼルスの街頭にいるホームレスだったが、 人はそいつを信じちまったんだ。で、オレは突然 トム・アーノルド( Tom Arnold) とロザンヌ・バー( Roseanne Barr) (注:この二人は夫婦です)から電話をもらったんだけど、彼等は オレを助けたいっていうんだ。オレの母親がこの時期死を目前にしててね、 だから本当にツラかった。なぜって、オレはこんな成りすまし野郎なんて 相手にしたくもなかったけどタブロイド紙がやりたい放題にこう書きたてたんだ。 「ロックスターPeter Criss、落ち目になって無一文。すべてを失う」ってね。 母親は亡くなる前にこの記事を読んでね、そのことがオレに訴訟を起こす気に させたのさ。で、オレは多額(の損害賠償)を勝ち取った。だって、不法行為 だもの。実際、オレは(トークショーの)ドナヒュー( Donahue)の番組に出て、世間にその男は本当はオレじゃないって ことを証明したんだ。その成りすまし野郎も番組に出たんだけどね。 ヤツはオレがステージにあがるとビビってたぜ。

GENE: OK、それじゃあ最後にひとつ質問だ。君は「宿命」 ってものを信じるかい−物事は起こるべくして起こるとかさ?

PETER: そういうこと(宿命)もあるけど、すべてがそうって いうわけじゃないさ、なぜってオレはすべては神の手の中に あって、神がすべてをコントロールしてると信じてるからね。 だが、明らかにそうなることになっている事もあると思うよ。 そういう事は起こることになるし、そもそも起こる予定に なってるのさ。

GENE: で、君は起こるべくして起こること、あるいは これから起こることになるっていうことを感じてるわけ?

PETER: ああ。オレはバンド(KISS)はまた一緒に演ることに なると思うぜ。必然的にそうなると思う。 オレだって自分がこんなこと言ってるなんて信じられないけどな… オレたちの間にはいろいろなことがあったから。だが、オレは 最後にみんなの喝采に応えることはこのバンドの宿命だと思ってる。 なぜって、ロックンロールの歴史(書)において、そうすることは 当然だからさ。この世で他のどのバンドよりもオレたちのマネを するヤツが多いんだよ。オレたちのファンは当然、最後のKISSの 最後のショーで、最後にみんなの喝采に応えるオレたちを見るに 値すると思うぜ。そういうことにならなくちゃ。 もしそういうことにならないとしたら、最後のショーはノース・ ヴァージニアのどこかってことになっちゃって(注:実際には Peterがメルボルンの"KISSシンフォニー"で復帰する前の最後の ショーは2000年10月7日のサウスカロライナ州チャールストン のものだった筈で、これはPeterの記憶違いだと思います。ちなみに ウエストヴァージニア州の州都もチャールストンなので勘違い したのかも…^^;)情けないだろ、そこでオレはステージから ドラムを投げ捨ててぶっ壊し、オレたちみんな「バカ野郎!(Screw you)」って 言って帰ったわけだけど、それで終わりになっちゃあな。 ありゃあ、ホントに素晴らしいこと、オレたち自身を超えた、ホントに どデカいことを終わらせるにはどうにもバカげたやり方だったぜ。 オレたち、ファンは畏敬の念を抱いていて、オレたち4人が クレイジーになるのを見るのが大好きだってことを忘れてるんだ。 ファンは切にそういうことを求めてるんだよ。オレはオレたちは また演るんだって信じてる。オレたちが演りたかろうが演りたく なかろうが、"演らなくちゃならない"と思ってるんだ。 ファンに(自分たちが行ってしまった)あんな風な形で (バンドを)終える姿を見せないようにする義務があると思う。 このバンドは"燦然(さんぜん)たる栄光"の内に終わるべきなんだ。

=完=

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