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The Cat Has 9 Lives ― GENE SIMMONS INTERVIEWS PETER CRISS ― "GENE SIMMONS TONGUE"創刊第2号(2002年9月発行)より その2 GENE: さて、編集ぬきで、バンドのメンバーのことを赤裸々に 語って欲しいんだ。まずPaulのことから始めてもらって、 次にAce、で、Geneに行って最後はPeter(注:つまり自分) で締めてくれ。素顔のこいつらは一体どんなヤツなのか… いい面も、悪い面も、醜い面もすべて語ってくれよな。 PETER: そうだな、Paulはモノを買うのが好きなんだ。 ヤツ自身もどうして好きなのかわかってるとは思わないけど、 とにかく、買いものせずにはいられないんだな。そんな男には 会ったことなかったよ、だって、オレなんか買い物大キラいだもの。 オレは店に入ったら欲しいものを買って店を出るけど、ヤツは まるで女性が店に何時間もいてあれこれ見るのが 好きなように、そのまま店に何時間でもいられるのさ。 GENE: Paulには何かニックネームある? PETER: リディアは彼にフィリス(Phyllis)っていうあだ名を つけてたけど、なんでだかオレは知らない。オレたちの昔の ロードマネージャーのフランキー・シンラーロ(Frankie Scinlaro) はかつてヤツのことを「ボックスマン(Box Man)(注:「箱男」!?(笑)−そんな 小説があったような…^^;)」って呼んでたな。最初会った 頃、体格がよかったからね。Paulはすごく体格のいい男だったよ。 オレは実際、ヤツの体を締め付けるコルセットかなんかいるんじゃないか と思ったもの、ステージに立つにしちゃ体重あり すぎだと思ったからさ。だが、オレはヤツのことは信頼するよ、 ステージではホントに一生懸命演るからね。本当にひたむきなんだ。 それに、ヤツは自分が欲したものは大抵手に入れてるんだ。 手に入れるまで頑張り抜くんだよ。あれには感心するね。 だが、オレは時々、いまだにPaulとの間には"壁"がそびえてるんじゃ ないかと感じることがあって、ヤツはその"壁"を低くしようとは しないのさ。オレはホントにアイツにその"壁"を打ち破って欲しいと 願ってるんだけどね。だって、もうそんなものつくることないだろ。 オレたちもうオトナになったんだから。 GENE: その"壁"ってのは、誰に対しても作ってるものなのかい、それとも 君ら二人の間だけでの話? PETER: 誰に対してもさ。ヤツのまわりを囲ってる"壁"だよ。 ヤツは自分の傍からくだらんことをシャットアウトしたいん だろうと思うよ。そして、オレはヤツはこのこと−つまり、 このいまいましい"壁"ってやつを取り払おうと、これまでの 人生、ずっと格闘してきたんだろうと思う。 GENE: (前述の、ロードマネージャーだった)フランキー・シンラーロは Paulに何か他のニックネームをつけてたかね? PETER: (こんなことを言ったら)フランクはもうオレに二度と口きいて くれないだろうけど…彼はPaulのことを「オトコンナ(He-She)」って 呼んでたよ。 GENE: OK、今度はAceについてだ。
PETER: オレはAceのことをずっと、ある意味かわいそうだと
思ってた。なぜってAceはアンハッピーな男だからね。
Aceにはアンハッピーである理由なんてないんだけどさ。だって、
ヤツは自分がそうしたけりゃ世界を思い通りにだってできたし、
ホントにアタマがいいし。だが、ヤツは'70年代(の世界)に
生きることを選んでるんだ。他の世界を知らないのさ。それに
オレはヤツのギタープレーはいまだもって昔と同じだと思ってる。
ミュージシャンとしては、ヤツのプレーにまったく進歩はみられないね。
あと、ヤツは(自分の世界に)閉じこもりすぎだと思うよ。
人を恐れてるんだろうとも思うし…だからヤツは自分の「ゾーン(安全
(だとAceが思っている)地帯)」とでもいうかな、そこに入り込んじまって、
ここなら安心だ、と思っちまうんだよ。そういうことは結局はヤツを潰す
羽目になるだろうけど、アイツはその「ゾーン」にいることで安心してるのさ。
それに、ヤツは自分がそうしたいと思ってる以上にヤツをずるすると
堕落させる女ばかりを選んでるように思えるんだよな。
そういうのを見るとヤツが気の毒になるよ。
オレはアイツはただひとりぼっちになりたくないだけなんだと思う。
自分の使い走りをやってくれる女のコが必要なのさ。なにせ、アイツは
オレがこれまでの人生で知るうちで最も怠惰なヤツのひとりだからね。
自分のためになんでもやって欲しいのさ。ヤツはリハーサルには遅れてくるわ、
現れないわ、サウンドチェックには来ないわ…。 GENE: Aceのニックネームを教えてくれよ。 PETER: そうだな、「残飯クン(Scraps)」だな。なぜって ヤツは他人が皿に食べ残してあるものをなんでも食っちまって たからさ。「ハイオクタン(High Octane)」とも呼んでたし。 それから「小エルヴィス(Baby Eivis)」だな、一時期 ちょっと太っちまったから。このインタビューのおかげでオレ 殺されちゃうよ。なぁ、オレたち全員、いいところもあれば 悪いところもあるんだよ。だが、言ったように、オレは過去に 生きちゃいない。Aceが今現在どこにいるにせよ、オレはヤツの 幸運を祈ってる。長生きして欲しいと思うよ。アイツは ギリギリの綱渡りをしすぎだと思う。綱渡りしずぎなのは 危険だろ。地に足つけなくちゃ。 GENE: OK、オレの番だ。 PETER: お前はワーカホリック(仕事中毒)だよ。 どうかするとマジでムカつく野郎だしな。お前、スゴい "コントロールフリーク"(支配狂)だもんな。 オレは折に触れお前を絞め殺してやりたくなるよ。 自分のやり方が絶対だと思ってるし。 何があったってやめやしない。そういうところは尊敬するよ。 だが、時としてお前はそうすべきではない人間を 自分のところから叩き出しちまうんだ。時々、オレは お前が(同じことに対して)ああいったかと思えば、 次にはこう言ったりするのを耳にする。どういうつもり なんだかわからないよ。オレだったら「ああ、そりゃいいね」 って言うだろ、で、何か別のものを読んで「そりゃよくないね」 って言うわけだよ。だから、オレは時々お前がだましてるんだか なんだかわからなくなるんだ。 GENE: オレ、変わったかな? PETER: ああ。オレはお前が心配だよ。気が狂ってきちまって るんじゃないかと思ってさ。時々、お前が今まで (ステージで火を吹くために)吐き出してきたケロシン (灯油−注:ご存じのとおり、Geneは火を吹くために 灯油を口に含みますよね)がマジでアタマにまわっちまったんじゃ ないかと思うね。あれがアタマの方に入ってって、問題を 引き起こしてんじゃないかと。オレがこう言うのは、 オレがかかってるカウンセラーがお前をテレビで見て、こりゃあ 自分のところに診るもらいに来るべきだと思ったって いうからなんだ。 GENE: そのカウンセラー、いくらとるんだい? PETER: 安いよ、75ドルだもの。 GENE: オレ、そいつをヘコませられると思う? PETER: オレはマジで言ってんだよ。お前はセックスマニアだ、 ずっとそうだよ。いくらやっても満足できないのさ。 中毒だよ。まぁ、それはいいとしよう。だが、お前には そういうところがある。部屋に入ってくる時嫌な癖があるしな。 お前、オレ様が入ってきたんだから、みんな、やってることを ぱたりと止めてしんとなるはずだと思ってるよな。 お前はいつだって横柄で、他人を打ち負かしたいと思って、その 図体で威圧してたし。それに、他人に何かしらの弱点が あれば、すぐにそこにつけ込むんだ。お前は人を見て、 そいつの話を聞き、そしてそいつが弱みを見せた途端そこに 食いつくんだよ。お前は人がどんな形にせよ弱った瞬間に喉元に 襲いかかるんだ。けど、そいつがまた自分に殴り かかってくるのも好きなんだよな。他人が自分にまともに やり返して来るのをよしとしててさ、で、オレは いつだってお前にまともにやり返してやるのが好きなんだ。 オレたちそうしてきたけど、そのことはオレ、いつも感心してたんだ。 真剣にやりあったら、ゴマかしなんてきかないからな。 今、オレは人を、そいつはどんなヤツで、何をやってるのかな って見てる。で、善し悪しは別として、オレはそいつを尊重してるよ。 だって、そいつはそうしようと思ってやってるわけで、そうする のはそれがいいと思ってるからだろ。オレは善も悪もその 価値を認めてるよ。オレはお前のことは"悪"だとは 思っちゃいないさ。人はお前を"悪"だと思ってると思うけどね。 だが、そう思うにしちゃオレはお前と長いこと付き合いすぎたよ。 GENE: オレはそう("悪")さ。 PETER: そうだな、まぁ、お前は"滑り台"にのってるもんな。 GENE: そりゃどういうことなんだか説明してくれよ。
PETER: "地獄行きの滑り台"ってことさ。お前は死んだら
まっすぐ地獄行きだよ。(地獄への)階段もすっとばして
休むことなくまっさかさまだ。お前はそこ(地獄)に落ちたら、
ディアブロ(悪魔大王)の椅子を欲するのさ。地獄を支配
したいと思うんだよ、お前はそういうヤツだもの。
お前が自分を抑えられるとは思わないよ、オレ。
お前はホントに物事を自分の支配下におくのが大好きだもんな。
だが、暴力的な男じゃない。その点は常に認めるよ。
一度だってこぶしを振り上げたり銃を持ち出したり、
クレージーになっちまったり…ってな風に暴れたり
したことはないよな。だが、精神面ではちょっと違う。
精神的にはお前、誰かの顔を渾身の力を込めてぶん殴った
のと同じくらい酷く傷つけてたりすることもあるんだぜ。 GENE: オレにニックネームあるかな? PETER: そうだな、お前「小エース(Baby Ace)」 になってたよな−時々体重が増えちまってたから。 あと、オレたちお前のことをよく「アホ教授(? Professor Dope)」って呼んでたな、お前、自分の声を 聞くのが大好きだからさ。オレはお前のことよく 「パパ」って呼んでたよ、お前はいつだってバンドの 「父さん」役だったからね。オレはお前より3つ4つ 年上だけど、どういうわけかお前がいつもグループの 父親役だったんだ。オレたちはいつもガキみたいで、だから お前にちょっかい出すのが好きだったのさ、まるで 父親にちょっかい出すみたいなカンジだったから。 GENE: Paulにもちょっかい出せるかい? PETER: いいや。Paulは素晴らしい男だけど、ヤツを からかっちゃならない。なぜって、ヤツはお前ののどくびを 切りつけ、お前はヤツがその場を立ち去り、(自分の のどくびから)血が流れるのを感じてようやく切られた ってことに気付くことになるからさ。アイツ、自分を抑えられ ないんだよ。だが、お前はそういうのに耐えられるし、 Aceもそうだった(我慢できた)んだよな。お前の方が Aceよりうまいけどね。
=つづく=
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